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ファドソレラミシ
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1017 0055
「久々にきたけれど、駐輪場も混むようになったねえ」
寝坊してしまって、すっかり午前中の授業を抜かす。 昼、外はとても涼しい。 構内で電車を待っているときにそうやっておばあさんに話しかけられて、 やっぱり俺はおばあさん受けだけはとんでもなくいいんだなと思う。 「そうですね、でも朝はもっと混んでいますよ」 こういうのはなんとなく面白いんだな。 全然鬱陶しいだなんて思わなかった。 ちょっとおかしな人ではあったんだけどね。 関係のない人と関係をとれるのはすごく不思議な感じがする。 たとえば夕方になって、どこからかの帰り、つり革をつかみつつ、 その窓から見えた、家から漏れる明かりとかさ、 あんなのは一瞬で通りすぎちゃって、その明かりの中にいる人とは、 一生話をすることはないだろ。 先輩や友達、職場の人たちと話したり、勉強をしたりして、 世界にはいろんな人がいるなあ、って感じるけれど、 そこまでやったって、結局、俺はまだ、 あの家の明かりの中にいる人とだって話をすることができないんだな。 そう思うと、こうやって、本当に知らない人に話しかけられたりすると、 なんだか気分が晴れる気がする。 おばあさんは逆の方向に行ってしまって、 多分これもまたもう会わない。 |